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下町ロケット

下町ロケット 池井戸潤著

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amazonより拝借

 かつて研究者として宇宙開発に携わった男の物語。打ち上げに失敗し、今は家業の町工場を継いでいる。先代から業績は急上昇しているが、一方自分の立ち位置には疑問を感じている。そして彼の意思とは別に、控訴、資金繰りなど次々と問題が発生し、さらには社内の人間関係までも悪化してゆくのだった
 内外の状況がめまぐるしく変わる中、今度は彼の考案した最先端のエンジン部品を巡り、大手(三菱重工あたりが想定なのかな)との交渉が始まる。今度は、彼のロケットは打ち上がるのか---

・主人公
 主人公が元研究者で社長、ではあるものの、彼は描写では天才的頭脳とか、圧倒的に優れた資質を持っているわけではない。明確なポリシーや判断に対する強い意志を持っているわけではない。技術を基本とした仕事がやりたい、その程度で、平凡ではないが近くに居そうなキャラである。

・周囲
 及び腰のメインバンク、上から目線の大手技術者、一方サポートしてくれる若い技術者、社内のポジション争い。技術者、営業、管理者、経営者、弁護士。色々な人が絡んでノイズを撒き散らす。主人公はこれらに目もくれて、判断に迷いながら自分の技術を信じて進んでゆく。

・読みやすい
 直木賞受賞作品とのこと。これはヒューマニズムあふれる作品が多いというが、まさに典型かも。変なひねりもなく、テンポが良いので非常に読みやすい。銀行からの出向の殿村さんがいい味出しているが、これは作者が元銀行マンなことも関係ありそうだ

全編にわたって、ケース・スタディの問題になりそうな匂いがするのは気のせいか




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「原子力戦争」田原総一朗 著

 本書はドキュメントノベルということになっている。恐らくは個人の名称以外、実際に起きたことの取材をもとに書かれていると理解した(てっきり激白本と思い込んでいたので、田原総一朗がでてこないの初めは?になった)。後に映画も作られたみたい (youtube)

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amazonより拝借

 1976年の連載が元になっている。オイルショック後の好景気状態あたりだろうか。wikiでは「およげ!たいやきくん」、「S・O・S(ピンク・レディー)」とある。個人的には頭に中に花が咲きまくっており、世の中ハッピーにしか見えなかった時代である

 おどろどろろしい記載満載で、確かにこれは戦争だと思った。ここでは、電気エネルギー確保は原発事業にとってはもはやおまけみたいなもんで、手段が目的化する過程ですっかり魂が抜かれちゃったみたいです
 反対・推進・更にはイイトコどりに分かれる地元住民や運動家、地元漁民、官僚、メーカーや電力会社。これらの人たちが入り乱れて進められていた、原子力船むつ~原子力発電に関する取材の記録である。国家的なエライ事が進んでいたのに、一般国民は全く不在。現在一部表面化している流れの仕組み、源流が見える気がした。二次大戦以降、日本の復興、野坂昭如は核帝国推進と表現しているが、その現実がここには書かれている

 一方、小説ではないからいいのかもしれないが、文章はいかがなものか。数字が多いのはしょうがないが、展開が飛び飛びで追い難かった。まあ臨場感は出てるんですけどね

「ウィキリークス以後の日本」上杉隆著

日本のメディアが「暴露サイト」と報じるウィキリークス本質とは、創設者、ジュリアン・アサーンジは何者か、ウィキリークスの出現はなぜ「情報の911」と呼ばれているのか?
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(アマゾンから拝借)

この本の売り文句はこうである。確かに前半部分は実例を交え解説している

んが、副題の自由報道協会(仮)とメディア革命 がメインである。扱う題材が変わっただけで、諸悪の根源は記者クラブであるとする基本的な構成、これは「ジャーナリズム崩壊」や「記者クラブ崩壊」と変わらない

よっぽど頭に来てんだなあ

上杉隆氏著作

上杉隆氏の著作、「ジャーナリズム崩壊」、「記者クラブ崩壊」を続けて読んだ
彼については詳しく知らなかった。311の災害以来、ネットではよく見かけるなー程度で、本として読むのは初めてであるが、なかなか素晴らしい内容である

前者は幻冬舎、後者は小学館から出版されているが、方向性は同様で、続きの作品とも言えるのだろう。記者クラブや日本のジャーナリズムのお粗末さを、組織の内部/外部の視点から指摘するものだ

個人的には、「記者クラブ」に対する印象はなかった。普通に新聞を読んだり、TVを見ていると「...の会見で」などの言い回しを聞くぐらいだ。しかしこれほどにも大きな問題を孕んでいるとは、、

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写真はamazonより (なか見!しません)


まず「ジャーナリズム崩壊」だが、筆者の豊富な(鳩山邦夫秘書、NHK報道局、New York Times東京支局勤務)経歴からの数々の経験談を切り口とて、多くの例を挙げながら問題提起している。特に海外からの視点で見た場合の日本のジャーナリズムの”不思議さ”には埋め様のない深い溝を感じさせる。エピソードの中でも、[メモ合わせ]では国会の取材時には報道機関有志?による横並びの"カンニング"がしばしば行われており、このような談合は海外では全く行われないばかりか処罰の対象にもなりうることが書かれ、また次の本にも繋がる記者クラブの大きな弊害をいくつもの例をもって示している。エビジョンイルの記事も痛快である。

また、日本と海外(この場合はアメリカ)では間違いを犯した後の対応方法の違いについての記述があった。報道とは全く業種は異なるが、外資系の企業で働いた経筋がある。自分の場合はメーカーだが、この点はまさにその通りだと感じた。ミスやトラブルが発生した場合、問題の大小に関わらずその時点での叱責などは少なかった。だが、その後の原因究明や再発防止などの観点では厳しいものがあったように思う。展開先はあるレベルのエンジニアに限定せず、一般化するところまで行っていたように記憶している。間違っちゃだめ、な文化ではなく、そこからいかにうまく立ち回るかが重要視されおり、文化の違いを感じたものである。


「記者クラブ崩壊」は上記の続編というわけではないが、内容は類似し、特に記者クラブの開放に特化した内容となっている。
民主党政権後、亀井、岡田は記者会見をオープンにした。さらに筆者は鳩山代表自らに名指しで会見へ招待されているにも関わらず、首相会見は結局開かれることはなかった。抵抗勢力はそれほどまでに閉鎖性を保っておきたいということなのだろう。新聞が社会をリードする/させると信じているからなのか、情報をコントロールすることでなんらかのメリットを得ているのか。User不在の業界を作ってしまったのだから彼らの勝ちなのだが、知らず知らずのうちに彼らにとって好ましい情報のみしか知り得なかったとなればたまったものではない。多くの人々は情報SourceをTV, 新聞のみに頼っているのだろうから見事操作されまくってきた訳だ。

読み終えた印象としては、記者クラブに代表されるメディアは、構造として既得権を手放さないことが有利であり当然である流れが出来上がってしまっていること。また真実を明確にする記者としてのプロ意識が完全に欠如し、誰かが作った(メリットのある)枠組みの中でうまくやっていくことだけを考えていること(全員ではないのだろうが、、)であり、あまりに衝撃的だった

そして、こんなFilterを通して真実が見えるとは思えないってことだった


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